Quantcast
Channel: スポーツナビ+ タグ:選択
Viewing all articles
Browse latest Browse all 17

「もしかすると、PSGはズラタンがいないほうがむしろ良いサッカーをするのではないだろうか!?」

$
0
0
 「もしかすると、PSGはズラタンがいないほうがむしろ良いサッカーをするのではないだろうか!?」 この週末、下位に低迷するロリアン相手とはいえ、水曜に控えるCLを睨んで?前節から主力5人を入れ替えて臨んだも関わらず!見せつけてくれた4-0という完勝劇。昨季もズラタン・イブラヒモヴィッチが欠場した試合を観てそう感じたことがあったが、同じようなシチュエーションでいつも以上(かもしれない)に“良いサッカー”を繰り広げられると、再びそういう想いが少なからず頭をもたげてくる。 輝きを放ったのは層の厚いチームにあって、レギュラーに定着しているとは言い難い面々だった。先制点となる素晴らしいボレーシュートを放ったルーカス・モウラはそれが今季2点目、タイミングの良い裏への抜け出しで追加点を決めたジェレミー・メネズは何と!これが今季の初GOALである。 左SBのリュカ・ディニュはルーカス・モウラの先制弾の場面に限らず再三質の良いクロスを供給し、今季は分からないが来季以降もしかしたらマクスウェルからレギュラーの座を奪うのでは!?と思わせるほどの出来。中盤に入った18歳のアドリアン・ラビオはフィジカルが強く、プレーのクオリティもこのままレギュラーを張り続けてもおかしくないだけのものを示していた。近い将来、同じ左利きのティアゴ・モッタの後釜になるのはまず間違いない。そう確信できる。 トップにはルーカス・モウラの起用に伴って、ここのところ右に入ることが多かったエディソン・カヴァーニが据えられたが、前半にヘッドで1点、後半にはCKからのラビオのシュートのこぼれ球を押し込んでもう1点。ここまで本領発揮してないだ何だといわれつつこれで今季GOAL数は「9」となり、今節を終えた時点でリーグ・アンのトップスコアラーの座に躍り出た。 力の差がある顔合わせで、試合を通しての支配率も62%:38%とPSGが圧倒的にゲームを掌握していたわけだが、なかなか出場機会が得られなかった選手たち(カヴァーニは一応レギュラーだが…)のイキイキとしたプレーぶりは一際目を惹くものがあった。 良くも悪くもイブラヒモヴィッチが起用されると“ズラタン”依存が顕著になる(今季は昨季ほどではないが)。時にハイパーなパフォーマンスを披露しGOALを魅せてくれるイブラヒモヴィッチだが、チーム全体が彼に気を遣いすぎると良くない時はサッカー自体が単調になり面白味が欠けるものになる。 基本、足元でボールを受けてワンクッション入れるタイプ(ポストプレーヤーとしては◎だが)だけに、それほどスピード感溢れる攻撃を演出するものではない。「イブラヒモヴィッチがいるチームはカウンターができない」とはよくいわれるところ。ボールを支配して相手を押し込み続ければカウンターもへったくれもないのだが、プレーを観ているとそういった指摘にも頷ける部分は確かにある。 でもってこの日CFWに入ったカヴァーニだが、容易に想像が付いたこととはいえとにかく運動量が豊富で、中央で構えてたり上下動するだけでなく、左右に開いたり裏を狙ったりスペースに走り込んでボールを受けたりとその動きは多彩そのもの! そこでカヴァーニが作り出したスペースにはメネズなりルーカス・モウラなり他の選手が躊躇なく入り、選手間のパスワークも随分とリズム良く回っているような気がした。とりあえず一旦イブラヒモヴィッチに出して…渡したので決めてください…みたいな遠慮や依存が一切ない分、淀みがないと感じたのは、はたして個人的な先入観だろうか!? と、まぁ、いろいろ言ってきたが、だからといってイブラヒモヴィッチが不要というわけではない。先のCLアンデルレヒト戦で大爆発の4GOALをあげるなど、絶対的エースの力がこのチームに不可欠なのは間違いない。 これは好みの問題である。 スピード感溢れる攻撃や流麗なパスワークが好きな方は、きっと同じように感じる部分はあると思うのだが如何なものだろう?? そういえば、68分からピッチに入ったハヴィエル・パストーレも、ホントに久しぶりに“らしい”エレガントなプレーを連発していた。加入初年度に負傷で離脱するまでによく見せていた輝きを久しぶりに放っていた。 というかカルロ・アンチェロッティ就任後は起用されてもイマイチ!本来のプレーを披露できず、パス回しに加わる一人に過ぎないプレーばかり(に映った)。ポジションもセンターに据えられたりサイドに置かれたりと、起用する側も試行錯誤している感アリアリだったが、この日は久しぶりにベストポジションともいえるトップ下に配置され、大量リードの気楽さもあったにせよ右アウトに掛けた小粋なパスを出したり、チャンスメーカーとして観るモノを唸らせるだけの素晴らしいプレーを連発していた。 ローラン・ブラン監督はパストーレの潜在能力をかなり買っているというし、どうせワントップをこのまま続けるならトップ下にパストーレを置く布陣にしても…と思わなくもないが、机上の計算だけではなかなか上手くハマらない回らないのもまた事実。 ティアゴ・モッタをアンカーに、絶対に外せないブレーズ・マテュイディとこの日も心境著しいプレーを見せていたマルコ・ヴェッラッティを組み合わせた3人が中盤のファーストチョイスとなると、必然的にトップ下は置かれないこととなる。逆にトップ下にパストーレを入れると、現状外しがたい3人の内の誰かをベンチに置かなければならない。 難しい選択だ。 さらに周りを使うタイプのパストーレは、トップの相棒としてはイブラヒモヴィッチよりもよく動いてくれるカヴァーニのようなFWのほうが間違いなく相性が良い。このロリアン戦でパストーレが輝いていたのは決して偶然ではないのだ。昨季、最終的にサイドに落ち着いたのも、そもそも新加入のイブラヒモヴィッチを頂点にしたトップ下での出来がイマイチだったからに他ならない。 勝てば早々にGroupリーグ突破が決まると見られる今宵のCLアンデルレヒト(H)戦は、カヴァーニがロリアン戦での負傷で欠場の見通しで、離脱していたイブラヒモヴィッチが戻って来るという。 右サイドはロリアン戦で気持ち良くプレーしていたルーカス・モウラが連続スタメンを飾るか、或いはパストーレが使われるか。どちらが使われるにせよ、背番号⑩とどういう絡みを見せるかが一つの興味となるが、とりあえず勝ち点3だけは確実に奪取してほしいものだ。早々に突破が決まれば残り試合をターンオーバーで割り当てることもできるし、新しい試みを試せる機会にもなるかもしれないからだ。

Viewing all articles
Browse latest Browse all 17

Latest Images

Trending Articles





Latest Images